ご開業、誠におめでとうございます!
希望に胸を膨らませる一方で、日々の施術と経営の準備に追われ、あっという間に時間が過ぎていく…そんな充実しながらも、どこか慌ただしい毎日をお過ごしではないでしょうか。
特に、一度来院してくださった患者様に、どうすれば二度、三度と足を運んでもらえるのか。
「リピート率の向上」は、開業当初の最も大きな課題の一つです。
そこで、多くの先生方が見落としがちな、しかし非常に効果的なツールが「ニュースレター」です。
「でも、ニュースレターなんて作る時間も余裕もないよ…」と思われるかもしれません。ご安心ください。
この記事では、広告費をかけずにリピート率を高めるための、ニュースレターを活用した、誰にでもできる「最初の一歩」を分かりやすく解説します。
なぜ、開業したての治療院にこそニュースレターが必要なのか?
まず、なぜニュースレターがそれほど重要なのでしょうか。
なぜなら、開業当初の経営を安定させる上で、新規集客と同じくらい…いえ、それ以上にリピート患者様の存在が生命線となるからです。
しかし、どんなに素晴らしい施術を提供しても、患者様は日常生活に戻ると、先生のことも院のことも、残念ながら少しずつ忘れていってしまいます。
それは、先生の技術や人柄に問題があるわけでは決してありません。
ただ、情報にあふれた毎日の中で、思い出してもらう「きっかけ」がないだけなのです。
だからこそ、施術室の外で、患者様との繋がりを保ち続けるための「仕掛け」が必要になります。その最も温かく、効果的な仕掛けがニュースレターなのです。
リピート率を高める「最初の一歩」=“人柄”を伝えること
では、具体的にニュースレターで何から始めればいいのでしょうか。
立派な健康コラム?お得なキャンペーン告知?いいえ、違います。
結論から言うと、開業したての先生が踏み出すべき「最初の一歩」は、たった一つ。
「先生ご自身の“人柄”を伝えること」です。
開業したばかりの院には、まだ常連さんもいなければ、地域での確固たる評判もありません。
そんな中で、患者様が「また来よう」と決める最大の理由は、施術の効果はもちろんのこと、「この先生は信頼できる」「この先生にまた会いたい」という、先生個人へのポジティブな感情です。
例えば、
- 「なぜ、自分はこの地で治療院を開業しようと思ったのか」という地域への想い
- 「治療家として、どんなことを大切にしているのか」という仕事への情熱
- 「最近、患者様に言われて嬉しかった一言」などの心温まるエピソード
このように、先生の“想い”や“体温”が伝わる文章を、ご自身の言葉で綴るのです。
そうすることで、患者様は施術の技術だけでなく、先生という一人の人間にも興味と親しみを持ち、「この先生になら、自分の体を任せられる」という深い信頼関係の土台が築かれていきます。
初めてのニュースレター、具体的な3つのステップ
「人柄を伝えると言っても、どうやって…?」
ご安心ください。以下の3ステップなら、すぐに始められます。
- まず、難しく考え、A4用紙一枚とペンを用意しましょう。パソコンが苦手なら、全て手書きでも全く問題ありません。むしろ、その方が温かみが伝わります。
- 次に、「〇〇治療院です。先日はご来院ありがとうございました」といったお礼から始まり、先ほど例に挙げたような「人柄が伝わるメッセージ」を、自分の言葉で素直に書いてみましょう。上手な文章である必要は一切ありません。
- そして最後に、「季節の変わり目、ご自愛ください」といった気遣いの言葉と、手書きのサインを添えます。この一手間が、印刷された文字にはない特別な温もりを生み出します。
この「お手紙」を、ご来院いただいた患者様全員にお渡しする。これが、リピート率を高めるための、最も簡単で、最も確実な「最初の一歩」です。
まとめ:完璧じゃなくていい。大切なのは「想いを届ける」こと
このように、開業したての先生にとってのニュースレターの「最初の一歩」は、デザイン性の高い紙面や、専門的な健康情報ではありません。
つまり、「あなたのことを一人の患者として、大切に思っています」という想いを、形にして届けることです。
その結果として、患者様との間に特別な信頼関係が生まれ、自然と「またあの先生に会いに行こう」という気持ちが芽生え、リピートへと繋がっていくのです。
ですから、まずは完璧を目指さず、あなたの言葉で、あなたの想いを伝えてみてください。
それが、あなたの治療院の未来を支える、確かな一歩になるはずです。
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