こんにちは!治療院の先生方、ニュースレター作り、楽しんでいますか?
患者さんとの大切なコミュニケーションツールであるニュースレター。
いざ作成しようとすると、「何を、どのくらいの量で書けばいいんだろう?」と、そのバランスに頭を悩ませてしまうことはありませんか。
「専門家として役立つ健康ネタをしっかり伝えたいけど、そればかりだとお堅い感じがするし…」
「逆にお知らせやキャンペーンを載せすぎると、売り込みっぽくて嫌がられるかもしれない…」
こうしたお悩み、非常によく分かります。
せっかく時間と想いを込めて作ったニュースレターも、読まれなければ存在しないのと同じ。
患者さんのポストに届いた瞬間に「また広告か…」と思われ、読まれずに捨てられてしまうのは、あまりにも悲しいですよね。
そう、ニュースレターで最も大切なのは「コンテンツのバランス」です。
患者さんが毎月楽しみに待ってくれるような、そして治療院への信頼感を自然と深めてくれるようなニュースレターには、実は理想的な「黄金比率」が存在するのです。
この記事では、その黄金比率と、なぜそのバランスが重要なのかを、具体的な事例も交えながら、より深く、分かりやすく解説していきます。
目指すべきは「お役立ち情報7:親近感2:お知らせ1」の黄金比率
結論からお伝えします。
あらゆる業種のニュースレターに応用でき、特に治療院のような信頼関係が重要なビジネスで効果を発揮するコンテンツ比率。それは、ズバリこれです!
【7割】患者さんのための「お役立ち情報」(健康ネタなど)
【2割】治療院との繋がりを感じる「親近感情報」(季節の挨拶、コラムなど)
【1割】治療院からの「お知らせ情報」(イベント、キャンペーンなど)
この「7:2:1」の比率を意識することで、ニュースレターは単なる「売り込みチラシ」から、先生と患者さんの絆を育む「ファン化コミュニケーションツール」へと大きく進化します。
なぜこの比率が重要なのか?各項目の役割を徹底解説
では、なぜこの「7:2:1」の比率がこれほどまでに効果的なのでしょうか。それぞれの項目が持つ大切な役割と、その効果を最大化するポイントを詳しく見ていきましょう。
比率【7】お役立ち情報(健康ネタなど)-「読んでよかった!」と思ってもらうための核
ニュースレターの大部分、7割を占めるべきなのが、この「お役立ち情報」です。
これが、患者さんがニュースレターを「読む理由」そのものとなり、先生の専門家としての価値を証明する場となります。
- 目的: 専門家として価値ある情報を提供し、患者さんの健康リテラシーを高める。それにより、「この先生は信頼できる」という専門家としての信頼(オーソリティ)を確立する。
- 具体例:
- 季節ネタ: 春は「自律神経の乱れ対策」、夏は「熱中症だけでなく『冷房病』の知識」、秋は「夏の疲れをリセットする方法」、冬は「免疫力を高める温活術」など、時期に合わせたタイムリーな情報。
- セルフケア: デスクワークの合間にできる「1分ストレッチ」、睡眠の質を高める「寝る前の呼吸法」、ご家庭にあるタオルを使った簡単エクササイズなど。
- 豆知識: 「『ぎっくり腰』は欧米で『魔女の一撃』と呼ばれるって本当?」といった、会話のきっかけになるような面白い健康雑学。
【ワンポイント】
一つのテーマを深掘りする「特集型」と、複数の短いトピックを集めた「コラム型」を交互に発行するのもおすすめです。これにより、読者を飽きさせず、多角的な情報提供が可能になります。
比率【2】パーソナル情報(季節の挨拶・院長のコラムなど)-「先生の人柄」を伝え、ファンになってもらう
次に大切なのが、全体の2割を占める、治療院や先生の「人柄」が伝わる情報です。
患者さんは、技術や知識だけでなく、「どんな先生が、どんな想いで治療してくれるのか」ということにも大きな関心を持っています。この部分が、いわゆる「ファン」になってもらうための鍵です。
- 目的: 治療院に温かみや人間味を与え、患者さんとの心理的な距離を縮める。技術だけでなく「この先生だから通いたい」と思ってもらう。
- 具体例:
- 院長のコラム: 治療家を志したきっかけ、最近読んで感銘を受けた本の話、休日の過ごし方やちょっとした失敗談など。先生の「素顔」が見えることで、患者さんは安心して心を開きやすくなります。
- スタッフ紹介: 「受付の〇〇です。最近〇〇にハマっています!」といった自己紹介は、院全体の雰囲気を明るくし、患者さんがスタッフに話しかけるきっかけにもなります。
- 院内の様子: 「待合室に新しい観葉植物が仲間入りしました!名前は募集中です(笑)」など、写真付きで院内のちょっとした変化を伝えるのも効果的です。
比率【1】お知らせ情報(イベント・キャンペーンなど)-「売り込み感」なく、行動を促す
そして、全体の1割に“あえて”留めておきたいのが、「お知らせ」です。
これが多くなると、せっかく築いた信頼関係が「売り込み」によって薄れてしまいます。
- 目的: 新メニューやキャンペーン、営業時間の変更など、必要な情報を的確に伝え、来院などの行動を促す。
- なぜ1割なのか?: 人は「与えられる」ことが続くと、「お返ししたい」という気持ちが自然と芽生えます(返報性の原理)。全体の9割を使って価値提供(プレゼント)を続けるからこそ、最後の1割のお知らせが「特別な情報」としてすんなりと受け入れられるのです。
【ワンポイント】
伝え方にも工夫を。「キャンペーン実施中!」とストレートに書くのではなく、「いつも頑張っている皆様へ。日頃の感謝を込めて、ささやかですが特別なリフレッシュプランをご用意しました」といったように、患者さんを主語にした温かい言葉を選ぶと、より心に響きます。
【実践例】この比率でA4一枚のニュースレターを作ってみよう
では、この「7:2:1」の比率で、具体的なA4サイズのニュースレターのレイアウトを考えてみましょう。
- 紙面の上部(全体の2割):ここにタイトルと発行号数、そして【パーソナル情報】として院長の顔写真付きのコラムや季節の挨拶を配置します。「〇〇治療院だより」というヘッダーの下に、「梅雨の季節、いかがお過ごしですか?」といった書き出しで始めるイメージです。
- 紙面の中央(全体の7割):最も大きなスペースを使い、【お役立ち情報】を掲載します。例えば、「特集:ジメジメを吹き飛ばす!梅雨のだるさ解消セルフケア」といった見出しで、具体的なストレッチ方法などをイラストや写真付きで分かりやすく解説します。
- 紙面の片隅や下部(全体の1割):最後に、小さな枠で囲うなどして、【お知らせ情報】をコンパクトにまとめます。「〇〇治療院からのお知らせ」といったタイトルで、「夏休み期間の診療時間について」「〇〇セミナー開催のご案内」などを簡潔に記載します。
このようにレイアウトを工夫するだけで、自然と理想的なコンテンツバランスを実現できます。
まとめ:「売りたい」気持ちは1割に。残り9割は患者さんへのプレゼント
ニュースレターの最適なコンテンツ比率「お役立ち情報7:親近感2:お知らせ1」、いかがでしたでしょうか。
この黄金比率の根底にあるのは、「ニュースレターは、治療院が売りたいものを伝えるチラシではなく、患者さんのための贈り物(プレゼント)である」という、とてもシンプルな考え方です。
残り9割の時間と情熱を使って、患者さんの健康や生活に役立つ情報、そして先生の温かい人柄というプレゼントを届けるからこそ、最後の1割のお知らせが「私にとって特別な情報」として活きてくるのです。
ぜひこの黄金比行率を意識して、患者さんが毎月ポストを開けるのを楽しみに待ってくれるような、温かいニュースレター作りを始めてみませんか?
【応用編】女性患者さんが多い場合、こちらの方法もお試しください。
▼女性患者さんの心を掴むニュースレター、3つの共通点【女性ライターが徹底解説】
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